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インド風水(2)〜ヴァシュトゥ・プルシャ・マンダーラ〜
ヴァシュトゥはインド占星術とともに、インド占術を代表する占いである。ヴァーストゥとは、サンスクリット語で「建築物」や「住居」のことを意味する。更に広い意味では「生命力」や「環境」などを意味する。具体的には土地、建築物、輸送機関、寝床、寝台などが関わりをもつ。

ヴァシュトゥの中心思想は「五大」と呼ばれるものである。即ち、自然は五大と呼ばれる、地、火、空、水、風という五つの要素で構成され、本来の自然状態ではそれらはお互いにバランスが取れていると考える。しかし、人工的構成物はしばしばそのバランスを崩し、その結果さまざまな良くない現象を引き起こす。そこで、ヴァシュトゥを用いることによりそのバランスを回復することを狙いとしている。つまり、もし家のある方向の場所が五大の原則からみてバランスを欠くならば、よくない結果をもたらすと考えるのである。

地は 大地・地球、動きや変化に対して抵抗する性質がある。水は 流体、無定形の物、流動的な性質、変化に柔軟に適応する性質をもつ。火は力強さ、情熱、動機づけ、欲求の意味。風は 成長、拡大、自由を表す。空は天空のことであり、仏教思想の空とも相通じる。

スティラヴァシュトゥ
ヴァシュトゥ・プルシャ・マンダーラ

上図はヴァシュトゥ・プルシャ・マンダーラと呼ばれる。家をプルシャ神の身体に例えたインド風水の代表的思想である。ヴァシュトゥプルシャの伝説によれば、プルシャの頭から空が生じ、臍から風が、足から地が、心から月が、目から太陽が生じたとされている。頭を北東に置き、足は南西、左腕は北西、右腕は南東を向いている。その方向が固定されている。この図はエネルギーは地の中心から流れてくること、それは又、太陽、月、惑星のエネルギーのレセプターでもあることを表す。この思想が家、寺院、村、町の建築時の基本思想となっている。

インド占術の古典「ブリハット・サンヒター」の記述を整理すれば、もしそれぞれの区画が欠けていた場合、以下のような問題をもたらすと書かれている。

南東(右腕)ならば富の損失と女性による惨めさをもたらす
北西(左腕)ならばお金と食物の損失をもたらす
北東(頭)ならば美徳の堕落と不道徳な行為をもたらす
南西(足)ならば女性問題、男子の死、弱い主人の問題が生じる
 
又、ヴァシュトゥは、幸いをもたらす一般的な部屋の位置を決めている。北に宝庫、北東に祈祷室、東に風呂と食堂、南東に台所、南に寝室と食堂、南西に主人の部屋、財産庫、西に子供部屋、食料庫、トイレ、客室を配置することを吉としている。家の向きは、日の出、日没の関係から南北軸に沿って建てるのがよいとされている。

インド占星術はもちろんヴァシュトゥと深く関係している。太陽と月の位置関係、出生時の惑星やナクシャトラの吉凶強弱は建物の張り欠けや区画と関係する。又、建築開始時の選択も占星術とかかわっている。

惑星と方位
方位と惑星の関係

ちなみに方位と惑星の位置関係を示すと、北西は月、北は水星、北東は木星、東は太陽、南東は金星、南は火星、南西はラーフ、西は土星とそれぞれ関わりをもつ。


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ヴァシュトゥ(インド風水)(1)
インドには占星術以外にいろいろな占いがある。ラーマガンジーファ(インドタロット)、手相、数秘術、そしてヴァシュトゥ(インド風水)等々である。いずれもインド占星術と関わりをもっている。その中でもヴァシュトゥは代表的なものである。インドにも風水があると言うと驚く人もいるかもしれないが、本格的な占いとして存在する。インド人はヴェーダ思想、密教、数学等抽象的事象や精神世界に能力を発揮する反面、同時に極めて現実的な側面をもっている。インド人はユダヤ人、華僑、とともに「印僑」と呼ばれ世界中で、特にイギリス、アメリカ、東南アジア、ペルシャ湾沿岸、東アフリカ地域で商業の民として活躍している。そんな彼等の現実的側面が、占いではムフルタ、宝石、ヤントラ、ヴァシュトゥ等に現れている。

ヴァシュトゥは風水と言ってももちろん中国のそれとは違う。もっとも最近のヴァシュトゥの本を読む限り、易学、陰陽五行思想、干支学等、中国的要素も一部取り入れているようである。風水とは、古代中国の思想で、都市、住居、建物、墓などの位置の吉凶禍福を決定するために用いられてきた、気の流れを物の位置で制御する思想である。これとそっくり同じではないが似たような考え方、使い方をするのがヴァシュトゥである。ヴァシュトゥ(Vastu)は古代インドの建築科学と定義される。それは家の建築、寺院の建立、仕事の建設等に応用されていた。発生的には寺院建築のあり方からスタートしており、やはり宗教的行事との関わりが強い。自然との調和を心がけながらよりよい生活状態、労働環境を保つこと目的に設計され、特に厳しい気候条件に人間が耐えうるように配慮されている。

ヴァシュトゥには空間と時間という2つの側面がある。天のエネルギーをいかに地に反映させるかというコンセプトの下で、家の内部を9つに分ける。それぞれの位置に精神、富、健康等の象意を表し、そこにそれを象徴する神を割り当てる。それぞれに調和する部屋を作る。一方そのような建築をいつ始めるか、どこに何を置くべきかということも重視する。この空間、時間の両面にインド占星術が強く関わる。ムフルタ、カーラプルシャ、サイン、ナクシャトラ等の基本原則がここでヴァシュトゥに適用される。これまた、深い研究分野、応用分野である。

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