Astrological Academy


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オセロ中島〜エセ霊能者に騙されやすい人の特徴〜

タレント・女優であるオセロ中島が、女霊能者に占い師に過剰依存し洗脳されているという事件が話題になっている。あらましを書くと、オセロ中島は2005年頃から霊能師との同居を始めたと言われている。最初は恋愛などを相談する関係だったらしいが、次第に依存度を強めていった。2011年8月より個人事務所と自宅マンションの家賃の滞納が始まり、その総額は660万円にのぼるという。。これが立ち退きを求める訴訟問題にまで発展している。或いは2009年6月ごろから次第に太っていき、段々にその異常さが目立つようになった。体調が戻らないという理由で、いろいろの番組から離れていき、遂には1226日付で3月末で司会を降板する予定である。これでオセロ中島は芸能活動での仕事を完全に失うことになった。

彼女を洗脳した女霊能者について、一部マスコミやブログで岩崎理絵という名前を明らかにしている。彼女は何者なのか、なぜオセロ中島がここまで入れ込むのか話題となっている。マスコミはこの女霊能者を占い師だの霊能者だのと書いているが、私から言わせればこの岩崎理絵なる女霊能者は占い師でも霊能者でもない。この女は占星術ができるわけでもないし易学や気学ができるわけでもない。マスコミは占い師も霊能者も十羽一からげで扱うが、こういう人間を占い師とは言わない。それでは霊能者なのかというとこれも違う。そもそも本物の霊能者など滅多にいない。いたとしてもそれでうかつに霊能を使って商売などをすれば、著しく心身を消耗し生命や精神が危険な状態となるだろう。霊能者と称する人の大半は霊能などない「にわか霊能者」である。そう名乗ることで迷信深い人を食い物にしているだけと言い切れる。

世の中には、税理士・会計士でインサイダー取引をしたり粉飾決算をする人がいる。弁護士の中にも個人の秘密を握る立場にあることを悪用し詐欺や恐喝に走る者がいる。だからと言って、税理士、弁護士の社会的立場が揺らぐわけではない。しかし、一部の占い師が犯罪に手を染めると占い師全体が貶められるのはまことに心外である。ともかく、少なからぬ芸能人がどうしてこういうたぐいのエセ霊能者にいとも簡単に騙されるのか不思議でならない。そこでオセロ中島を一つの事例としてそのホロスコープを見てみた。

オセロ中島
オセロ中島のホロスコープ(お昼の12時に設定)

彼女のホロスコープはなかなか強い。だからいろいろ問題はあってもタレントとして長く活躍できるのである。火星、木星、土星がアスペクトバックし太陽はムーラトリコーナである。ただ彼女のホロスコープには大きな弱点がある。太陽と水星、太陽と金星がタイトなコンジャンクションを形成していて、コンバストになっていることである。水星がコンバストすると客観的知性がもちにくくなり思い込みが強くなる。金星がコンバストすると女性的な要素が薄らぎ頑固になる。火星の高揚も頑固さを更に増す要因となる。そこにもってきて、精神性を表すケートゥに火星、土星の凶星がアスペクトしている。木星は土星にアスペクトし魚座にアスペクトバックしているので献身的で騙されやすい一面をもっている。要するに、騙されやすい癖に妙に頑固なのである。

オセロ中島D9
ナヴァムシャチャート
彼女のナヴァムシャを見ると大きな欠点をもっている。土星減衰、月減衰でケマドルマヨガとなる(時刻修正で生時が午前7時以降である限り月は蠍座に来るが、この日は午前1時〜24時まで月はどの位置にあってもケマドルマである)これではラーシチャートでみる強さが最後まで持続しないのである。現在のダシャーは土星期か月期と推測される。

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インド人占星術師が穢す日本のインド占星術市場
他の占術に比べたらインド占星術はまともな姿を保っている方だと思う。それでもインチキビジネスはないとは言えない。本場のインドに行って占星術師に見てもらったらよく当たるのでびっくりしたという話を聞く半面、全然当たらない上に高額の宝石を売りつけられたと言う話はよく聞く。インド占星術の本場インドでも玉石混交というのが実態だ。

以下のようなことを書くとこれらに関係している業者からは当然反感を買うだろう。我国の占い市場の現状を考えたら得な事はない。だがそれでもよい。古典の基本を大きく歪めることなく、できるだけ純度の高いインド占星術を普及させたいという意思を持つ以上、それくらいのコンフリクトは覚悟の上だ。

現状でインド占星術におけるインチキビジネスと言うと以下のようなものが挙げられる。

1 カルマの解消と称して宝石を売りつける。宝石はカルマの現象化を一時的にストップさせる力はあるが、カルマそのものを解消する力はない。宝石の麻薬効果が終わった時、神より一時的にもらったカルマの返済をする義務について一言も語っていない。しかし、宝石ビジネスのインチキぶりはだいぶ知れ渡るようになってきている。

2 西洋神秘思想はインド思想のパクリである。西洋近代の神秘思想は明らかにインド思想の表層部分をつまみ食いしたまがいものである。それらはアカシックコードだのアガスティアの葉、自己開発プログラム等々の軽佻浮薄なスピリチュアリズムを生みだした。こうした関係の占術・精神世界ビジネスは一見科学的な装いを施しているが、実はインドの神秘を売りものにして善男善女を騙しているにすぎない。

3 インド占星術の認知度が少し高まるにつれ、インド占星術と自称するインチキインド占星術が増えてきている。インド占星術ではないのにインド占星術と称する本が出たり、トロピカルインド占星術というゲテモノまで登場している。インド占星術は、昔からサイデリアル方式を使用し、その歴史文献の中で、過去にトロピカル星座帯を使用していたという記録はどこにもない。インド占星術の諸技法はサイデリアル方式を採用するからこそ当たるのである。この原則を歪めることは革新ではなくインド占星術に対する冒涜と言ってよい。こういうまがいものは早い内に芽を摘み取る必要がある。
  
4 インド占星術は徐々にではあるが日本にも浸透しつつある。インドと言う国自身もBRICS,新興経済国群として近年めざましく発展しイメージがよくなっている。そこで手っとり早いインドビジネスとして、インド人占星術師を日本に連れてきて日本人鑑定客に紹介する動きが出ている。或いは最近、鳩山首相の影のブレーンにインド人占い師がいるとか書かれていたが、早くもインド人占星術師を自称する怪しげなブローカーが徘徊し始めているようだ。

特に4に関して言うと、インド占星術は勉強のし甲斐はあるが、占術の中では難易度は高く参入障壁の高い分野である。私なども正直に言えばまだまだの腕で、一生かけての勉強、もっと言えば生まれ変わって後までも勉強のテーマがあると思っている。それだけに占いや精神世界でてっとり早く金儲けをしたいと思っている輩は近づきたがらない分野でもある。実際にそれでいいのだ。だからこそ他の占術に比べたらまともな姿を保っていられるのだ。だがそれを手っとり早くやろうとすると、インドからインド人占星術家を連れてきて鑑定させるのが一番効率的な方法である。こういうこすいことを考える輩は当然出てくるだろう。

だが、ここで落とし穴に注意しなければならない。インド人の占星術師にはラオ先生を始めとして私などは足元にも及ばない優れた占星術師があまたいることは事実だ。しかし、インド人の占星術師だからすべて優れたジョーティシュの使い手とは限らない。逆は必ずしも真ならずである。ところが日本人の舶来信仰はいまだ健在で、インド人のインド占星術師というだけでブランドになってしまう。

優れたインド人占星術師が日本人によって招聘されて日本に来て、一時的に講演や鑑定を行う事はよくある。そういう優れたリシは日本ばかりでなく世界を相手に講演・鑑定をしている。日本に常駐するということはまずない。常駐する人はインドより日本の方が実入りいいから出稼ぎに来ているまでのことである。最近はインド占星術関係のブログをみると、「インド人占星術師を紹介します」というブログがとみに増えている。それらのブログをみると、多くはインド占星術はつけ足しで、必ず宝石、アガスティアの葉旅行、インド物産(まともな製品であれば言う事はない)等々の方に多くのページを割いている。

こういう仕掛けづくりを裏でしているのはもちろん日本の商人である。その中には本物の占星術師もいるだろう。すべて妖しいとは言わない。だが、結果として日本のインド占星術市場を穢しているのは、実はインドでまともに相手にされないインド人占星術師なのである。日本人がきちんとしたインド占星術を普及させたいと思っているのに皮肉なことである。
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ドラゴンヘッド=前世説はでっちあげである
どうにも発生が不可解なノードのカルマ説を更に調べて言ったらいろいろと不透明な事実がかなりクリアーに浮かび上がってきた。何のことはない。日本の占術業界、マスコミ、スピリチュアル系占い師等々、一同がみな騙され振り回されているのが実態だろう。或いは裏事情を知りながら、商売に狂奔した人達も一部いるかもしれない。西洋占星術の人気者がそう書いている、インド人占星術師がそう書いている、これは面白い、金儲けになるで〜、という調子で業界が丸毎突っ走り、虚妄の空論が独り歩きしたようだ。

まず、西洋占星術においてノードに対して、「カルマ」の意味付けを最初にしたのはMohan Koparkarという人物である。彼は1977年に「Lunar Nodes」という90頁足らずの書物を書いた。この本の中でノードがいる星座を支配する惑星がカルマをコントロールする惑星だと言う説を唱えている。今までと比べてあまりに変ったノードの説なので、周囲の関係者はかなり驚いたようである。彼の説の検証はもちろんきちんとなされてはいない。

そして、今度はインド占星術師がそこに絡んでくる。MC.Jainと言う男である。彼は、1980年、Koparkarの著作から多くの盗作をして「Rahu & Ketu in Predictive Astrology」という本を書き上げた。しかし不思議なことにコパルカーもジャインから盗作をしているのである。お互いに八百長をやっている節がある。以下のようなコメントがある。

The top of Koparkar's page 15 is copied in the 3rd paragraph of Jain's page 19
ジャインの19頁の第3パラグラフはコパルカーの15頁の始めのコピーである、という指摘がある。コパルカーはその当時、AFAの理事であった。この当時のAFAの関わり方や背景がかなり怪しいという気がしている。その一方でコパルカーのカルマ理論の理論的裏付けは実はジャインが提供したものではないかという見方があるのである。

このジャインというインド人占星術師の評判は非常に悪い。この男に対する評価は下記のようなものである。
A man who might be known for his work on the nodes is instead thought of as a pop astrology writer - and a thief, as well.

ノードについての著作で知られる男は、大衆迎合の人気取りライター、別名、「泥棒」と言われている。

このように彼は酷評されている人物であることを知るべきである。

又、彼の別の著書「Karmic Control Planet」(このタイトルなんか日本の神秘主義的占星術師やオカルト愛好者が見たら、随喜の涙を浮かべそうな書名である)しかし、それが実態はとんでもト学会である。この本に対しては以下のようなコメントがある。

This book has an amusing introduction. Richard Nolle reviewed the first edition of Jain's Rahu & Ketu faults Jain for using western techniques in a supposedly Vedic astrology book. Jain retorts that Rahu & Ketu was written for the International market (whatever that is) and because of that, anything goes. For M.C. Jain, it certainly did.

この本はお楽しみの紹介本にすぎない。リチャード・ノエルはジャインの「ラーフ&ケートゥ」の第1版は、インド占星術の技法を装いながら、実は西洋占星術の技法を使用しているとジャインを非難している。ジャイン自身も「ラーフ&ケートゥ」はそれがなんであれ国際市場の為に書かれたものであり、その為には何してもかまわないと強調している。もちろんジャイン自身の利益の為にそれは書かれたものである。

そして日本市場はものの見事に彼等の意図を見抜けず騙された。
これらから推測すると、コパーカーとAFA及びジャインは、国際的に神秘主義者達の関心の高いカルマの問題を、西洋占星術と絡ませて自らの利益を図る為に、一芝居を打ったと見るのはうがちすぎだろうか。インド、西洋の両方から「カルマと占星術」に関するイカサマ理論をでっちあげたと推論できる。断片的な情報をつなぎあわせた推測なので断言はできないが、当たらずとも遠からずだろうと思う。

ここからいろいろ教訓が得られる。目新しい理論に対しては、常に確認と検証を行っていく必要がある。砂上の楼閣の上での努力では報われることはない。インド人占星術師だから常に正しい占星術を行うと考えない方が良い。こういう評判の悪い偽者が存在するのである。同じ事が西洋占星術でも言える。AFAの言うことだから、海外で有名な占星術師の言うことだからと言って、盲目的に信じ込まないことだ。虚妄の権威には批判精神をもって臨もう。こういう怪しげな人物もいるのである。もちろん中国系占術でも当てはまる。日本の占術業界全体でもこのことは言える。したたかなアングロサクソン、狡猾なインド人、金に汚い中国人、お人好しの日本人位に思っていた方が無難だ。

日本の占術業界あげて、詐欺にあわないよう、詐欺をしないように知的水準とモラルを上げていくよう心掛けたいものである。
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本当にドラゴンヘッドは前世を表すのか?
インド占星術はカルマを前提とした占星術ということが知られるようになってからだろうか。西洋占星術を学んでからインド占星術を習いに来る人からよく受ける質問がある。例えば、

 .▲スティアの葉ってどういうものですか
◆―す圓鮴僂爐肇曠蹈好魁璽廚変わるって本当ですか
 寿命の計算はできるのですか
ぁ.疋薀乾鵐悒奪匹覗粟いわかるのですか
ァ.▲シックレコードってあるのですか

こういう質問は、同じ西洋占星術中でも予測系ではなく主に心理占星術系及び直感系から来た人達がよくする質問である。占いによって未来予測をしそれに適切に対処するより、当たらなくてもいいから傷ついた心を癒してもらいたい人達からの質問である。インド占星術にこのような妙な神秘的イメージを持つ人がいるが実際は論理的な構造をもっている。だからこういう動機でインド占星術を学ぼうとすると挫折することは目に見えている。

アガスティアの葉についてはすでに述べたことがあるが、詐欺商法である。質問後2時間たって答えるのは、神秘の葉をさがしているのではなく、ホロスコープの作成を手計算でやると2時間位かかるからである。△呂泙辰燭の愚問である。修業を積もうと積むまいと、生まれついてのホロスコープが変わるわけがない。そういう出鱈目を言う人がいるのかねと思う。の寿命の計算は大変複雑だができないことはない。でも確固たるものではないとあるインド占星術家は述べている。寿命計算はインドだけでなく古典の西洋占星術でもやっている。「Tools & Technique of the Medieval Astrologers」(Robert Zoller)にはちゃんと寿命計算の方法が載っている。まだ平均寿命が短かった時代は、「人生の幸福」を問う前にあと何年生きるかという寿命の問題の方が優先したのであろう。

い砲弔い討蓮∋笋魯疋薀乾鵐悒奪匹その人の「前世」を表すものだと言う事を知らなかった。リリスについてはかなり前から話は聞いていてそんなものかなと思っていた。だが、ドラゴンテイルの話を始めて聞いた時、「ドラゴンヘッドが前世を表す?え〜っ、ほんまかいな!」と絶句したほどである。ドラゴヘッドは「小社会への適応」でベネフィック、ドラゴンテイルは「小社会の拒絶、不適応」でマレフィックというのが西洋占星術では基本である。因みにインターネットで検索すると出てくる出てくる。こういうことを書いているのは心理占星術を通り越して、神秘オカルト系占術?を行う人達が殆どである。占術のあとに必ず、パワーストーン、レイキヒーリング、オーラソーマ、チャネリング、催眠療法、エニアグラム、アカシックレコード等々の怪しげな宣伝がある。

アカシックレコード (Akashic Records) とは、宇宙や人類の過去から未来までの歴史全てが、データバンク的に記されているという一種の記録をさす概念にすぎない。神智学協会はその多くの神秘思想をインドから表面的にだけ借用してきた。いわばインド思想からカルマの受け入れ、梵我一如、解脱の為の修行等々を西洋流にアク抜きしたまがい物にすぎない。インドオリジナルの思想はもっと人間の深い精神の部分にまで触れる。こういう神秘思想は明らかに神智学協会のでっちあげたものである。ましてやそれを占星術と結びつけるなど論外である。

カルマと言うと、かつてカルト教団が変なイメージを植え付けたので、インド占星術側は大変迷惑している。カルマとはサンスクリット語から直訳すると「行為」或いは「行為の結果として蓄積された宿命」という意味になる。そして、カルマの法則とは「過去世においてなした行為は、良い行為にせよ悪い行為にせよ、いずれ自分にかえってくる」ということである。仏教用語でいう善因善果、因果応報がそれに当たる。それ以上の意味はない。

確かにインド占星術はカルマを前提とした占星術だが、ラーフ(ドラゴンヘッド)やケートゥ(ドラゴンテイル)に前世などと言う意味はない。念の為にと思って何人かのインド人占星術家の著作をみたが、そのような意味はやはりなかった。一言でいえばラーフは物質主義、ケートゥは精神性を表すだけである。

もしインド占星術でカルマを示すものがあるとしたら、ホロスコープ全体がそれを示す。その人の分割図も含めた全体のホロスコープが過去の行為の積み重ねの結果を示す。その人物がこの世で体験しなければならない楽しみや苦しみを示すのである。特定の惑星だけにそれが代表されるようなことはない。ホロスコープにより霊能があるかないか、それが良質なものかどうかを判断する技法は確かにある。ラオ先生の黄色本でも、「木星とケートゥの12室における絡み」という事例が紹介されている。

しかし、そこからその人の具体的な過去生を覗き見るような出歯亀趣味をインド占星術はもっていない。そもそも占星術で前世における人生を見たと、どのようにして証明するのだろうか。どうとでも言いくるめられる事柄である。心理占星術側は「占いは当たらなくてもよい」と開き直るっているからそれでもよいのだろう。しかし、そういう具体性の欠けた領域を、インド占星術では取り扱わない。ラオ先生は、西洋の心理系のものは、ユングも含めて実に「皮相浅薄」だと書かれていたが、まったく同感である。とにかく「軽い」の一語に尽きる。ほの暗いエソテリックな雰囲気がぷんぷんして嫌な気分にさせる。

西洋占星術wikipediaによれば、ドラゴンヘッド、ドラゴンテイルはバビロニア占星術で龍に変じたティアマトの姿に由来しており、インド占星術に導入された後、中世イスラム世界を経由して、西洋占星術にも取り入れられた、と書かれている。つまりインドの方が先輩だ。因みに、古典占星術の本を読むとヘッドやテイルは無視している。古典占星術の代表的教科書「Horary Astrology Rediscovered」(Olivia Barclay)の中ではヘッドやテイルのコメントは一切なく、チャートには載っているが、リーディングでは一切無視している。「The Horary Textbook」(John Frawly)の中でもドラゴンヘッド、ドラゴンテイルの記述は一切ない。確かに西洋占星術でいわゆるドラゴンヘッド、ドラゴンテイルが使用されるようになったのは最近のことである。

石川源晃先生の「占星学教科書」によれば、1927年のホワイトの研究からであると書かれている。ホワイトはヘッドやテイルがどのような位置にある時に有効なのかを述べているにすぎない。前世やカルマについては述べていない。エバーティンによればドラゴンヘッドもドラゴンテイルもともに社会の交流を表す、ランツによればドラゴンヘッドは職業の選定に大きな影響があるとしている。私の実占経験によればこの辺が適切な解釈だと思う。

松村潔氏の「西洋占星術入門」や「完全マスター西洋占星術」にもドラゴンヘッドやドラゴンテイルの記述は特に見られない。流智明氏の「占星学教本」ではドラゴンヘッドは幸運のポイント、ドラゴンテイルは不運のポイントというのが通説のようだと書かれている。確かにそのように解釈する。つまり2000年の頃まで、日本ではドラゴンヘッド、ドラゴンテイルが前世と関わるという解釈は見られなかった。

これがルルラブア氏の1999年の著作「占星学入門」の頃になるとドラゴンヘッド、ドラゴンテイルは前世と関わるような記述が簡単に書いてある。どうもヘッドやテイルが前世と関係があると大々的に書き始めたのは心理占星術家ジャン・スピラーあたりからのように思われる。彼女の著作「前世ソウルリーディング」〜あなたの魂はどこから来たのか〜が2000年に日本語に翻訳出版された。それから、2003年になって増補改訂版の「正統占星術入門」(秋月さやか、Gakken)が出版され、ドラゴンヘッド、ドラゴンテイルに前世の意味が新たに付与されている。しかしカルミックな占星術は本来「異端」に属するものと思う。

こういう動きを契機としていろいろのホームページ、ブログ等でドラゴンヘッド=前世説に便乗するかのように盛んにこのテーマを取りあげ始めている。私の目からは、ただ売らんが為に目先の目新しさを追っているだけに見える。つまりスピリチュアル系や癒し系の好きな占い愛好者の関心を買おうとしているだけだ。

既述のように、ラーフ、ケートゥは古来よりインド占星術にあるもので、かなり後になってから西洋占星術に入り込んだものである。オリジナルであるインド占星術のラーフ、ケートゥに「前世」という意味はないのに、一体どういういきさつでこんな解釈がなされるのだろう。しかもつい最近になってからである。率直に言って疑問である。

直接、英語文献を当たってみると、その謎はすぐに解ける。実際には、ノースノードに関する本であっても、それをカルマと結びつけていない本の方が圧倒的に多い。ジャン・スピラーのドラゴンヘッド=前世説であるが、実はインド占星術家J.Braha氏のノードについての説を、彼女がハウスとサインを交換して作り上げたものらしい。そうするといろいろな矛盾が吹き出てくる。検証というより実感としてしっくりこない。妥当でないとする批判意見が当然出されている。「ドラゴンヘッド=前世説」のからくりはそんなものらしい。直観力は鋭くても霊性は低い人は世に存在する。しかし、日本ではそんなことはまったく知らされていない。西洋占星術でカルマを見ていく方法も多岐にわたり、それらが特に検証されているわけでもない。そのような意味で、ドラゴンヘッド=前世とする意見に特別の根拠は認められない。

そうすると日本の占術出版業界が欧米の人気占星術家(だから実力があるとは限らない)のヒットしそうな著作を意図的に無批判に取り入れて、商売の種にしている図式が見えてくる。何も知らない日本のジャン・スピラー・チルドレン達が哀れにもそれに振り回されて、猿芝居を演じていることになる。ただ頭から信じこむだけで、そこには何の知的批判精神もない。日本の占星術界の知的レベルは相当に低い。
 
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ホロスコープからみた霊能力〜低級霊を斥けよう〜
私自身は霊能力をもっていないし、さしたる関心も実はない。しかし、占いに興味を持つ人は霊能力や超常現象に関心を抱く人が多いし実際にそういう能力もあるようである。この無関心さについては占い師仲間から逆に不思議がられる。きっと私の太陽、火星が強いこと、12室の構成によるのであろう。太陽は社会性、火星は技術志向を表す。8室と12室はオカルトや霊能力に関わるハウスである。私は12室に水星やケートゥ等、「分析」に関わる惑星が集中しているが、ビンドは逆に極端に低い。つまり同じ神秘的事象を興味をもつにしても占星術や超心理学のような分析的論理的なものには強い興味を抱くが、オカルト的なものは好きではないしそういう能力もないということである。

だから霊能力や神秘現象が本当にあるのかどうか疑問にすら思う。単なる錯覚、暗示、精神疾患、思い過ぎ、感情過多なのではと疑ったりする。でもその内の百に一つでも神秘現象として事実存在するならそれは研究してみる価値があると思う。もしそういう現象や能力の実在が証明されれば唯物論的なものの考え方や生き方は間違っていることになるからだ。早稲田の大槻教授ほど極端ではないが、そういうクールさと神秘事象に対する強い関心との矛盾が私にはある。

ところで私の身の回りの自称霊能力豊かと称する?人達のホロスコープをみてみると明らかな特徴がある。端的にいって8室が強い。12室よりもむしろ8室が強い。8室に惑星集中、火星在住、高いビンド、アスペクト集中等がある人は霊能力や神秘体験のある人達である。というか、そういうチャートの持ち主は異口同音に「見た夢は殆ど当たる」「不思議な声が聞こえる」「幽霊を見たことがある」等々のことを言う。ホロスコープにこういう特徴のある人達は予言が当たったり、幽霊を見たり、死後生まれ変わる事など疑う余地などない事らしい。事実なのかどうか確認のしようがないがそう信じるしかないであろう。

しかしそれでも問題は残る。いわゆる高級霊はあまり低俗瑣末な世俗の事象には関わらない。芸能界のくだらないスキャンダルの予言や色欲物欲丸出しの欲望実現の手助けなどとは無縁である。そういう分野の驚くべき能力は動物霊等の低級霊の仕業である。そうだとしたらそのような霊能力の発揮などかえって弊害の方が大きい。そうした能力のディグニティ、つまり品格を問わなければならない。惑星の品位やハウス支配のチェックが必要になる。インド占星術はどこまでもサットバな生き方を尊ばなければならないのだ。

占星術の研究者としては、こういう自称霊能力がある人のホロスコープを更に事例を集めて研究して見たいと思う。そうすれば本物の超能力、人の役に立つ霊能力、明らかに邪悪な低級霊、単なる詐欺師等の判別区別がつくと思う。うまくチェックできればインチキ霊能者やインチキ占い師に騙されることもなくなる。或いはそこにおぼれこんでいる人達を救う手立ても見つかるし占術業界の浄化も少しはできると思う。
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「アガスティアの葉」の正体
インド占星術の勉強をしているとよく「アガスティアの葉」のことについて尋ねれる。アガスティアと言うのは5000年前に実在した聖者の名前だそうである。彼が5000年も前から個人の宿命を予言しそれを記録した葉がアガスティアの葉と呼ばれるものである。「アガスティアの葉というのは本当なのか?」「そこに本当に5000年も前から個人の運命が書き込まれているのか?」等々の質問を時々受ける事がある。これが真実と信じ込んでいる人はけっこう多い。インドになかなか行けない人の為に、アガスティアの葉を代行取得する商売までがある。インド占星術を悪用した詐欺商法とも思える。

これについては、私は直接見たわけでも聞いたわけでもないから、何とも言えない。ただ私はある人からこれについて信じるに足る話を聞いたことがある。それが真実だとすれば、アガスティアの葉に5000年も前から個人の宿命が書き込まれているという話には、私は懐疑的にならざるをえない。

私がインド旅行をした時に、同行したある人からアガスティアの葉の話を聞いた事がある。その人の知人がサンスクリット語の読める人を同行してインドタミール州のあるアシュラムを訪れたそうである。そうしたら、訪れた人にいろいろな質問をした後で、1時間程してから何かが書かれたいる古い植物の葉を15〜16枚持ってきたという。そしておもむろにそこに書かれている内容を読み上げたそうである。そこで、サンスクリット語の読める日本人がその葉を覗き見した所、個人の予言等ではなく、なんとアーユルベーダの処方箋が書かれていたという話である。つまりその葉に書かれている内容と、訪問者に説明している話とはまるっきり違う事を話していたと言う。

第1枚目の葉は自分自身、第2枚目の葉は家族や言葉、第3枚目の葉は兄弟の事が書かれているという説明をしていたそうだ。そういう内容なら、その定義はインド占星術のハウスの象意とまったく同じである。

そうすると、訪問者に誕生日や生誕地、家族等の質問をしてから、ホロスコプを作成解読するのに1時間をかけたのだな推測する事が可能である。インド文化に造詣の深いある人にその話をすると、その方がはるかに信憑性が高いというコメントだった。南インドのタミール州でのアガスティアの葉なら、その同行者はサンスクリット語ではなくタミール語の読める人なのではないかという話も付け加えてくれた。

そうであるとすると、「アガスティアの葉」の正体はインド占星術のチャート解読シートという事になる。1時間という時間はアガスティアの葉の検索にかかる時間ではなく、ホロスコープの作成解読にかかる時間ということになる。


私がこの記事を書いた後で、たまたまこういうサイトを見つけました。一読を奨めます。

アガスティアの葉はほんものだろうか
http://www.gncorporation.com/suvadi/agastia/agastia.htm#top
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