Astrological Academy


CALENDAR
S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< November 2019 >>
CATEGORIES
ARCHIVES
マンデーン研究の辞書として World Horoscopes

占星術には4つの分野がある。ネイタル、プラシュナ、ムフルタ、サンヒター(マンデーン)の4つの分野である。マンデーンは個人の運勢でなく国家や天変地異などを主に占う分野であるが、国家の運命を見ていく時特定の国家の誕生日はいつかを決めるには、その国の建国記念日を知る必要がある。慣れてくるとそうでもないが、始めのうちはマンデーンチャートの作成には、国ごとに建国記念日を調べなければならないので手間暇がかかる。

そういう時、インド、西洋を問わず、「The Book of World Horiscopes」(Nicholas Campion)という本がとても参考になるし便利である。世界中の国の建国記念日がいつかをホロスコープと建国日時を添えて紹介している本である。

World Horoscope

 建国記念日を網羅した本World Horoscopes

この本は歴史家にして占星術師であるNicolas Campionがまとめた労作である。世界中の国の建国に関わる歴史を調べて、各国の建国日時を示している。これだけ調べまとめるには相当のエネルギーと時間をかけていると思う。その労作に敬意を表しつつも更なる精度を高めるという意味で、いくつかの国を対象に絞って建国日時が正確かどうか調べてみた。これは世界の著名人の誕生日を網羅したAstrod Data Bankでさえも鵜呑みにして信用するのは危険が伴うのと同じである。やはり自分の手で調べなおした方がよい。建国チャートを作る上で困難を覚えるのは歴史の古い国で、誕生日と思しきエポックがいくつもある国である。この中には日本も含まれる。例えば、イギリスを調べてみると、最初に1066年10月14日の午前9時にノルマン人のイギリス征服をあげている。これはノルマンディー公ウィリアムがイギリスに上陸し、ヘイスティングの戦いで勝利した時である。この戦いの結果、イギリスはケル人、デーン人、アングロサクソンの国からフランス化したノルマン人の支配する国へと変わった。以後、支配階級の話すラテン語、フランス語の語彙が、本来ドイツ語に近いゲルマン系統の言語である英語の中に大量に入り込み、英語がリンガフランカ(混成語)に変化した時である。

そういう意味ではイギリスの歴史にとってエポックメーキングな時ではあるが、これが今日のイギリス政治を左右するほど影響しているかというと大いに疑問である。この時間で作成した建国チャートを使っても、近代のイギリスの政治経済の出来事を占星術的に説明はできない。イギリスにはこの他にイングランドとスコットランドの合併時、そこにアイルランドが加わった時、アイルランドが独立し北アイルランドだけがが残った時等々、現代イギリスの動きに影響があると思われる誕生日が複数ある。これらの内どれが一番当てはまるか、ここがまさに占星術研究家のなすべき仕事だろう。これはアメリカの場合も同じである。World Horoscopesを読むと、アメリカの建国チャートは20位は作れそうである。

あとやむを得ないとは思うが、欧米は正確でもそれ以外の地域は疑問点が多く出てくる。例えば東アジアについてはやはり疎いというか情報量が乏しいなと思う。中国は中華人民共和国の成立時ははっきりしているのでこれは説明がつく。日本の事も明治憲法制定の経緯等よく調べている。しかし隣国の韓国、北朝鮮については不正確である。香港、台湾については記述そのものがない。韓国の建国日時は1948年8月15日となっているが、これは歴史的に正確でない。日本が1945年8月15日に敗戦しそのあとアメリカが3年間統治した後、韓国は日本からでなくアメリカから正確には1948年8月13日に独立した。しかし、日本の降伏日に独立したという政治的配慮が行われ8月15日独立と韓国側が勝手に主張しているだけである。

まあ、こういう細かい点をいうとCampionのデータベースは使い勝手の点でいろいろ問題があるが、それを改良して使えるものにする、特にインド以東の地域についてよりよいものを作るのは我々の仕事である。日本にぜひ本格的なマンデーン本を出していこう。いずれにしても彼が立派な仕事をしたことに変わりはなく、活用できるところは活用していきたい。

この記事のリンク | 読書紹介 | comments(0) | trackbacks(0) | top↑ |
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://chardash21.astro459.com/trackback/1428989
トラックバック
<< 山形新潟地震 | main | 講座案内:現代西洋予測占星術 >>