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ケマドルマヨガ(1)〜心の憂さをどこに捨てるか〜
月からみた2室と12室に太陽、ラーフ、ケートゥ以外の惑星が存在しない時、ケマドルマヨガ」と呼ばれ、孤独や心の淋しさを表すとされている。Phala Deepikaによれば、王族に生まれても無名のままで悲惨な生活を送る、賤しい身分になる、不道徳な生活に溺れる、周囲からひどい扱いを受ける等々さんざんな書かれ方をしている。

ケマドルマヨガは確かによくないヨガではあるが、実際にみているとここまでひどくない。そのような憂き目にあう人もいることはいるが、それはケマドルマヨガに加えてそれ以外に悪い要素がいくつもある場合に限られる。どうも古典を読むとこういう極端な記述が目につくことがい多い。それにケマドルマヨガの持ち主は世の中に非常に多く、こういう人すべてが貧乏、虐待の憂き目にあるなどということはない。それどころか中には社会的に活躍している人はたくさんいる。古典に貧乏、悲惨、孤独などと書かれていても気にすることはない。

ケマドルマヨガ
ケマドルマヨガ

しかしながらケマドルマヨガが好ましいヨガでないことは確かである。人間関係的に孤立しやすい傾向があることは否めない。失恋、いじめ、裏切り等も受けやすい。そこから当然孤独感や心の不安定感が生じる。そのストレス発散のために人によっては退廃的行動に走ることがないとは言えない。上記のホロスコープの人もそういう傾向がある。ある意味で寂しい人生だろう。しかしラグナ及び月からみてケンドラに惑星が在住しているので悲惨とまではいえない。仕事はしっかりしているし上司の引立てや友人の数も多く、普通の社会生活を営んでいる。余計な心配をすることはない。ケマドルマヨガというのは心の憂さをどこに捨てるか、つまりストレスを如何にうまく処理するかどうかにかかっている。
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ニーチャバンガラージャヨガ(2)〜失敗する場合〜
 ニーチャバンガラージャヨガを形成すると、その惑星のダシャー期はいろいろと苦労はしても、ともかく社会的は成功する時期と言われている。だが実際のケースでは必ずしもそうではない。古典にそう書いてあるからと言って鵜呑みにしてはいけない場合がある

ニーチャバンガラージャヨガ
ラーシチャート

ニーチャD9
ナバムシャチャート

上図のラーシチャートをみると、金星、太陽、木星と3つの高揚の惑星がある。強いチャートである。水星は減衰しているが高揚の金星とコンジャンクションしているのでニーチャバンガヨガとなる。しかし、ナバムシャでも水星は減衰し、ラーシで9室支配の太陽はナバムシャでは減衰しているので注意を要する。9室支配の減衰惑星はそのダシャー期にしばしば社会的地位を失わせる働きをする。9室は必ずしも幸運の象意として出るとは限らない。

彼はもともと土木工学を専攻していたが太陽/水星期になって学業中退に追い込まれてしまった。MD太陽からみると水星は6室支配で12室在住となる。AD水星期に、彼は生活困難の為に学業を続かせる事が出来なくなった。6室支配の水星期に生活費用がかかり過ぎて借金を背負い、12室在住のためか今までの生活を失わせる結果となった。高揚金星はラーシでみると6室支配となるので、減衰水星にむしろ悪影響を与えているように思われる。MD太陽からみて3、8支配の火星も水星に悪影響を与えている。その後彼はしばらく自宅でプー太郎の生活を送ることを余儀なくされてしまった。ニーチャバンガラージャヨガがよい結果をもたらすかどうかは、他の惑星配置や分割図の状態等を考慮に入れる必要があるだろう。
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ユーパヨーガ〜1室から4室までの惑星集中〜

ホロスコープを作成していると、惑星配置が特定ハウスに偏った人や、東西南北の方向のどこかに連続して現れるチャートを時々見かれる。これらは特定のヨガとして考慮される。

ユーパヨーガ
      ユーパヨガ

1〜4室に全ての惑星が配置されると、「ユーパヨガ」と呼ばれる。こういう人は慈悲深く、富に恵まれ、勉強熱心でかつ勇敢で、家庭に恵まれ、自己の世俗的義務を遂行することに徹すると言われている。これらはみな1〜4室のそれぞれの象意に含まれる事柄である。

たとえば上図のように、太陽を除くすべての惑星が1〜4室に連続して集中している。太陽だけが5室のあり9室支配で高揚している。純粋のユーパヨガではないが、一つの変形である。1室の木星は方角を得ているハンサヨガである。生まれついての幸運に恵まれる強い運がある。2室には8室支配の月があり相続運に恵まれる。3室にはウパチャヤ凶星の火星がある。当然、厳しい訓練に耐えられるし医師の資質もある。4室には高揚の金星と減衰の水星があり水星はニーチャバンガされている。当然家庭に恵まれ、故郷のとの縁も深いだろう。

実際に、彼は医師の家に生まれ、その家庭環境を生かして外科医として自然に成功した。その医師として成功の野心を満たすために機会を求めて動き回ることもなかったし、海外で活躍したり金を稼ぐこともなかった。代わりに故郷で彼の医学的義務を果たすことに専念する人生を歩んでいる。

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東ちづるにみるチャンドラマンガラヨガ
先日ふと、東ちづるが、父親がアル中で家庭崩壊の状態にあり、アダルトチルドレンとして苦しんだという告白記事を目にした。ちょっと興味を引いたので少し彼女のことを調べてみた。wikipediaその他のいくつかの記事から彼女の人物像の輪郭を描いてみた。

東ちづる写真

その特徴は以下の通りである。

1 ソニー大阪支社でイベントプロモーションのコンパニオン的仕事を
    していた。
2 美貌の反面社内の備品を壊すなど話題の絶えない社員だった。
3 痴漢にあってもやり返すだろうナンバーの女性と言われている。
4 女優ナンバーワンの酒豪である。
5 数々のボランティア活動をしている。
6 アダルトチルドレンとして苦しんだ。

こんな特徴がホロスコープに出ていないかチェックしてみた。

東ちづるD1
東ちづるのホロスコープ(生時はお昼の12時と設定)

なんといっても目立つのが、月ー火星のコンビネーションである「チャンドラマンガラヨガ」である。月は乙女座にあるし、水星も定位置にあるのでコミュニケーション能力があるので、人間関係で細かい気配りのできる女性である。月ラグナでみて10室、太陽ラグナでみて2室に水星がくるので、芸能、コンパニオン、マスコミ等で活躍できる資質がある。気性が激しいと言っても相手が紳士であれ限り、まず人間関係で問題のある女性ではない。ところがそこに火星がアスペクトしてくるとなると俄然気性の激しさが出てくる。チャンドラマンガラヨガのある人は、概して負けず嫌いで度胸がよく、イチかバチかの勝負をかけてくるような気っぷの良さがある。投資家、勝負師、ギャンブラーに多い所以である。酒も強いであろう。もちろん中にはギャンブルなどまったくやらない人もいるが、そういう人はその人の一方そのものが多分にギャンブル的である。これはもちろんよく出ればの話で、中にはただ気性が荒いだけでのヤクザ的人物もこのヨガの持ち主にはいる。しかし、彼女の場合は木星がハンサヨガになり高い道徳性があるのでそういうことはない。

月ラグナからみて9室に父親のカラカである太陽がある。これが父親で苦しめられた原因だろう。太陽ラグナからも月ラグナからも9室はパーパカルタリ状態にある。月はケマドルマであり4室にはサンニヤシヨガができているので、家庭的問題は生じやすいと思う。月ラグナからみて水瓶座6室にケートゥがあり、そこに土星、ラーフの凶星がアスペクトしているので、奉仕活動に対する関心は当然高いと思う。

以上、詰将棋ならぬ詰占星術のワンポイントコメントでした。
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ヨガの品位の重要性(3)〜ガージャケサリヨガ〜
木星と月がケンドラ関係に位置するとガージャケサリヨガ、別名「学者のヨガ」と呼び、永続する名声、学識、記憶力、組織のリーダーとなると書かれている。ところが実際の鑑定例では、その学識や名声がどういう分野にどういう形で発揮されているかということが問題となる。

まずガージャケサリヨガは木星と月との間のヨガである。月の星座移動は早いのでケンドラ関係でヨガを形成する機会は多い。だからガージャケサリヨガについてはその品位を十分に検討吟味する必要がある。これがあるから学者のヨガで頭のいい人などと解釈するとまったく違うでかたをする。

GKY
品位の低いガージャケサリヨガ

上図では、木星と月は水瓶座の6室にある。木星は4,7のダブルケンドラ支配で6室在住で総合的敵対星であり機能的凶星となる。そして11室支配の月とコンジャンクションし減衰火星から8番目のアスペクトを受けている。木星も月も典型的な機能的凶星である。

こういう場合は、吉星のケンドラ支配、ウパチャヤ在住及び支配、凶アスペクトとなりヨガとして品位は非常に低い。永続する名声や優れた学識どころではない。こういう品位の低いガージャケサリヨガの持ち主には、どういうものかマニアックな趣味をもちそこに金と時間とエネルギーを注ぎ込む傾向がみられる。

上記のホロスコープの持ち主は、バイクの趣味をもっているが尋常の凝り方ではない。しかもそこにお金と情熱のすべてを注ぎ込んでいある。それどころかバイクのエンジンを自分で設計し修理もできる程の知識と腕をもっている。しかし、世間からはそのような才能はまったく認められていない。ただ変わった趣味をもちそこにうちこんでいるという評価しか受けていないのである。お金も使う一方でその技術を生かしてお金を稼ぐこともない。

エンジンを設計したり修理できる位であるから、ある意味で学識はあるのだろうが、ヨガの品位が低いと、「永続する名声」どころか奇人変人扱いされる破目になる。因みにこういう品位の低いガージャケサリヨガは、別に誰とは言わないが、妙な精神論や屁理屈ばかりこねて周囲から煙ったがられている占い師にもよく見られる。いくら知識自慢をしても周囲との調和適応を欠くと社会的評価を受けないよい見本である。
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ニーチャバンガラージャヨガ(1)
ある惑星が減衰するとその惑星のパワーが弱くなり、よくない結果をもたらすといわれている。太陽は天秤座、月は蠍座、火星は蟹座、水星は魚座、木星は山羊座、金星は乙女座、土星は牡羊座でそれぞれ減衰する。しかし、惑星が減衰の星座にあったとしも、ある条件を満たしてニーチャバンガラージャヨガとなる時、減衰の意味合いががキャンセルされ、その惑星のダシャー期には社会的に成功するとと言われている。

NBRY
木星減衰でニーチャバンガラージャヨガになるケース

ニーチァバンガが形成される条件はいくつかある。インド占星塾のサイトによれば、以下のように記述されている。

ニーチァ・バンガが形成される要件は、以下の通りです。
]農韻減衰している星座の支配星が、アセンダントや月から見てケーンドラに在住する。
∀農韻高揚している星座の支配星が、アセンダントや月から見てケーンドラに在住する。
8鎖蠅垢誅農韻、そのディスポジター
と絡んでいる。
じ鎖蠅垢誅農韻、高揚する星座の支配星と絡んでいる。
ジ鎖蠅垢誅農韻、そのディスポジターと星座交換している。
  (蠍座の月と蟹座の火星が該当します)
Ω鎖蠅垢誅農韻お互いにアスペクトしあっている。
  (山羊座の木星と蟹座の火星が該当します)


上記のチャートはその内、,「惑星が減衰している星座の支配星が、アセンダントや月から見てケーンドラに在住する」場合に該当する。アセンダントからみて7室に土星があるので、そのケースとなる。しかし、木星期になっても、本人の運気はたいしてよくない。社会的成功はしていない。せっかくの「スーリヤグルヨガ」が良い形で生かされていないのである。木星は8、11室支配であり。木星も太陽もラーシサンディの状態となっている。つまり品位の悪い状態にある。

一般に減衰する惑星のダシャー期は、悪いことが起きるとされているが、ニーチャバンガが形成される場合、凶意がキャンセルされ、惑星の吉意が出るとされている。だが、実際はどうであろうか。アセンダント又は月から見て、「減衰する惑星が在住する星座の支配星」が、ケンドラに在住する確率は、アセンダントだけなら4分の1、月だけなら4分の1である。つまり2人に一人はバンガされることになる。他にも4つ以上はバンガする条件があるので、減衰惑星をもつかなりの人にニーチャバンガが成り立つことになる。この人達が、減衰惑星のダシャー期に全員成功するのであろうか。

実際に見ていると、減衰ニーチャバンガのダシャー期だから、社会的に成功しているとは限らない。多くの人は大したことはない。ただバンガしていない人に比べると、ある程度の底支えはしているようだ。そう悲惨な時期にはなっていない。ここら辺がバンガのもたらす功徳なのだろう。成功している人は、他の条件がよいのに、たまたまある惑星が減衰している場合だけである。例えば、減衰惑星が9室、10室を支配していて品位が高い等の場合、確かに成功をもたらしている。ここら辺の読み取りが大切なところだ。
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ヨガの品位の重要性(2)〜ラージャヨガの数〜小泉今日子の例〜
インド占星術のヨガは1000以上あると言われている。インド占星術の初学者の方はできるだけ多くのヨガを覚えることが、リーディング能力を伸ばす上で大事であると思っている節がある。或いは、ラージャヨガの数は多い程よいと思いこんでいる傾向もある。しかし、それは検証事例から言うと間違いである。極端に言うならば、ヨガの名前など知らなくても、結果としてヨガを考慮に入れた場合と同じ結論がでる。

ある種のヨガは言うまでもなく重要なので、知っておくべきであるよい。しかし、極端に言えばの話だが、ヨガの事など知らなくてもサイン、惑星、ハウスの原則に則ってみていけば同じような解釈になる。ヨガを機械的に覚えるよりも、まず原理原則に立ち返ってホロスコープを見ることの方が大切である。

たとえば、すべての惑星がケンドラハウスに在住すると「カマラヨガ」と呼ばれる。このヨガの持ち主は王者になると言われている。生来的吉星がケンドラハウスに在住すると「マアラヨガ」と呼ばれ、幸運、贅沢な暮し、婦人との縁があると言う。その逆に生来的凶星だけがケンドラハウスに在住すると「サルパヨガ」と呼ばれ、不幸と貧困を表すと言わている。しかし、これなどは、ケンドラハウスの意味をよく知っていればそのようなヨガの名前など知らなくても同じような解釈になる。ケンドラハウスはいうまでもなく保護を表し、ハウスの中でも重要でしかも良い意味をもつ。そこに吉星が入ればおのずからよい意味となる。

月から見た時に成り立つヨガをチャンドラヨガと呼ぶ。月からみた2室に太陽以外の惑星が入ると「地位」「財産」「自ら稼ぎ出す力」があると言われている。これなども2室の性質を理解していればおのずから理解できる。重要なヨガではあるが、それを知らなければリーディングができないというものではない。

或いは、ラージャヨガと言う時、その数が多いから成功すると言うことはない。普通人でも4〜5個はラージャヨガができているが、たいして世俗的な意味での成功はしていない。これは実占経験を積んでいけば、誰でもわかる歴然たる事実である。

小泉今日子
小泉今日子〜ラージャヨガの数が少ない成功者の例〜

上記のホロスコープは、タレントの小泉今日子のものだが、ラージャヨガの数は決して多くない。3つしかないのでむしろ少ない。それでも世俗的には大成功している。その理由は何であろうか。ホロスコープをみてみよう。第1室はアセンダントと太陽のダブルラグナになっている。真正の友好星である金星は5/10のラージャヨガカラカとなる。中立星の水星とは最強の9/10支配のラージャヨガを作る。おもなラージャヨガはこのが2つだけである。そこに木星が9番目のアスペクトをかけている。これだけ重要なハウスに集中してよき品位のヨガができていれば、それだけで十分な成功条件が成り立つ。ただ数だけ多くても、それだけでは喩えて言えば贅肉がついているに過ぎない。

だからこうしたヨーガについては機械的に覚えないで、根本的な意味をまずよく理解することがなにより大切である。
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アリシュタヨガ(1)〜アドルフ・ヒトラー〜
アリシュタヨガは「悲惨なヨガ」と呼ばれる。アリシュタヨガがあるから生涯を通じて悲惨であるとは必ずしも言えない。三島由紀夫もヒトラーもアリシュタヨガをもっているが、栄光に包まれた人生の一時期もあった。しかし、死に際しての運命については、アリシュタヨガの持ち主はしばしば悲惨である。アドルフヒトラーのホロスコープを見ると、明らかに「アリシュタヨガ」が確認できる。

アドルフ
ヒトラーのホロスコープ

アセンダントの支配星である金星は逆行し8室支配でマーラカの第7室に在住する。火星、太陽にコンジャンクションされ土星から10番目のアスペクトを受けている。火星は2、7のマーラカ支配である。すべて凶星とのコンビネーションである。又、アセンダントも火星、太陽、逆行の金星、凶星化した水星、ラーフからアスペクトを受け傷ついている。

月は第3室のウパチャヤに在住し、凶星のケートゥとコンジャンクションしている。3,6のウパチャヤ支配の機能的凶星となっている木星ともコンジャンクションしているので、月も又凶星化している。アセンダントはマーラカと絡んで傷つき、月はドゥシュタナの6室と絡んで傷ついている。つまりアリシュタヨガを形成する。

ヒトラー
アドルフ ヒトラー

ヒトラーが死んだ時のダシャーはラーフー金星期である。マハーダシャーのラーフは別名unconnditionel killerと呼ばれ、人はこの時期にしばしば死を迎える。アンタラダシャーは2,7の死のハウス(マーラカ)が絡み、他の凶星ともリンクする金星である。それ故にヒトラーはこの時期に悲惨な死を迎えるのである。

一言付け加えるならば、ヒトラーの残忍さはどこにうかがえるだろうか。ヒトラーの火星はケンドラの第7室に在住する。この位置は牡羊座であり火星の定座である。従って、火星の力を最高限度に高めるルチャカヨガとなる。ここに4,5支配のラージャヨガカラカの土星がアスペクトをかける。目的貫徹の為には絶対に妥協しない厳しい姿勢がある。更に、3、6支配の凶星化した木星もアスペクトを牡羊座にかける。機能的凶星の木星と土星のアスペクトにルチャカヨガで死のハウス(マーラカ)支配の火星が火のサインの牡羊座で絡むのである。ここにユダヤ人のホロスコーストを実行したヒトラーの過剰な火星のエネルギーを読む事が出来る。
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ヨガの品位の重要性(1)〜スーリアグルヨガ〜
インド占星術で「ヨガ」の形成は重要な意味を持つ。ラージャヨガ、ダーナヨガ等非常に重要である。しかし、「ヨガ」はできればよいというものではない。惑星の在住、支配星、コンビネーションがどう絡んでいるかが、つまりディグニティ(品位)が大切である。ヨガは多くできればよいというものではない。7〜8のラージャヨガができても品位が低ければたいしてよい意味はもたない。逆に2〜3個のラージャヨガしかなくても品位がよければ、その人の人生にとって重要な意味をもつ。

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スーリアグルヨガのホロスコープ

上図は太陽と木星が相互アスペクトして「スーリアグルヨガ」を形成している。普通のインド占星術の教科書には「威厳と権威を表す」位にしか書かれていない。実際のどう読むのかの解説などない。このヨガの持ち主が、必ず社会的に権威ある立場にたつのかというとそんなことはない。そういう単純な見方はしない。実際のリーディング能力を伸ばしたければ、こういう紋切り型の判断にとどまっていてはいけない。このヨガの品位が高くて他の特徴も良い持ち主だけが社会的に成功するのである。それも金銭ではなく社会的名誉においてである。

彼の太陽は定位置にはあるが、ドゥシュタナの12室支配である。度数は0度08分で典型的なガンダータである。対向にある木星はウパチャヤ&ドゥシュタナの6室に在住逆行している。そして4室と7室のケンドラ支配である。これは必ずしも木星にとって有利ではない。弱くはあるが一応スーリアグルヨガはできる。しかしこの人は父親(太陽)の残した借金に苦しむ母親に代わって返済している。4室在住の月なので母親との縁は深いが、母親は息子の力にはなれない。その母親に代わって借金(6室の象意)の返済をしている。職業的にも下積みの仕事(12室)をしている。だが確かに孝行息子ではある。

その意味では木星の道徳性や太陽の社会性の要素を備えている。外見的にもがっちりとして押出しはいい。しかし、社会的には成功していない。これなどは品位の低いスーリアグルヨガの一例である。
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ヴィーパリータ・ラージャヨガ(1)
「ヨガ」について大きな誤解がある。初学者の方は自分のホロスコープに減衰が解除されるニーチャバンガ・ラージャ・ヨガやヴィーパリータ・ラージャ・ヨガがあると非常に喜ぶ人が多い。このダシャー期を迎えた時どんなよいことが起こるのかと過剰な期待を抱くようだ。

ヴィーパリータ・ラージャ・ヨガとは、ドゥシュタナ・ハウスの支配星が、自分以外のドゥシュタナ・ハウスに在住する場合に成立するヨガのことである。凶意が二重に重なることによって吉凶が逆転(ヴィーパリータ)する。

だが、減衰やドゥシュタナハウスの弱さが消えてなくなるわけではない。厳然としてその弱点は残る。そういう弱点を残したままでそのダシャー期を迎えると社会的に成功する。しかし、そのことは精神的苦痛からの解放、健康の保持、私生活面でのトラブルの解消、幸せな結婚を必ずしも意味しない。それに成功と言っても惑星の位置、機能的吉凶、サインの位置、在住ハウス等々によって、どの分野でのどの程度の成功かは大きく規定される。このことによく留意しなければならない。

「ラオ先生のやさしいインド占星術」という日本語の数少ないまともなインド占星術の本がある。でも内容は必ずしも少しもやさしくないと思う。確かに基本技法についてしっかりした解説があるので初心者向きではあるが、事例の解釈の説明は初学者には難しいと思う。基本技法の説明と事例解釈の間の難易度の乖離がはなはだしく、橋渡しがないとおそらく本当には内容を理解できないだろう。それはともかくとして、その本の中でラオ先生は「教訓」として次のようなことを書いている。

インド占星術家は、参照する古典を無誤謬の原則と見なし、結果的にドグマ主義に陥ってしまう傾向があります。(古典、聖典を無誤謬の原則とみなして教条主義に陥るのは、インド占星術家に限ったことではなく、易学者、風水研究家、四柱推命や古典占星術の研究者にも同様に見られる傾向である)

これは「ヨガ」の解釈についてもそのまま当てはまる。
VPRP
ヴィーパリータ・ラージャ・ヨガの一例

8室支配の金星が6室に在住しているので、いわゆるヴィーパリータ・ラージャ・ヨガである。このホロスコープの持ち主は、良き師に恵まれて音楽分野で名声と富を得た人物である。しかし、音楽分野の成功と言っても正規の音楽教育を受けた人ではない。苦難の末の成功である。また、この人の結婚は必ずしも幸せではない。3度の離婚の末、4度目にやっと落ち着いた結婚をしている。この人はむしろハンサヨガの木星が金星に向けて9番目のアスペクトをしているので芸術上の成功をもたらしたと言えるだろう。もしそれがなくてただの金星単独のヴィパリータ・ラージャ・ヨガなら金銭、恋愛、芸術上の悩みは深くそれほど大きな成功はないであろう。

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